大判例

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札幌高等裁判所 昭和29年(ウ)50号 決定

申請人 小村次郎

相手方 竹原勇次郎

一、主  文

本件を札幌地方裁判所に移送する。

二、理  由

民事訴訟法第五百四十七条第二項の規定による強制執行停止決定は同条第一項の訴の受訴裁判所がこれをなすべきものである。ところでここに受訴裁判所とは右訴係属中の裁判所をいうのであるが、本件申請書及びこれに添付の二通の証明書によれば申請人の提起した本件請求異議の訴は控訴審たる札幌地方裁判所において昭和二十九年九月七日控訴棄却の判決言渡があり、これに対し申請人によつて同法第三百九十七条の規定に従い上告の提起がなされ、現に同裁判所において上告適法要件の審査中であつていまだ上告裁判所たる当裁判所に訴訟記録の送付がなされていないことが明らかである。而してこの場合原裁判所が民事上告事件等訴訟手続規則第十一条により事件を上告裁判所に送付するまでは移審の効果を生じないものと解すべきであるから本件請求異議の訴はなお原裁判所たる札幌地方裁判所に係属中であつていまだ上告裁判所たる当裁判所に係属するに至つていないものと言わなければならない。

されば本件は当裁判所の管轄に属せず札幌地方裁判所の管轄に属するから民事訴訟法第三十条第一項に従い主文の通り決定する。

(裁判官 高木常七 笠井寅雄 松永信和)

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